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抱っこは全てを解決する

 これも土曜日のお話です。先生が、朝から機嫌が悪い2歳児のAくんを抱っこしているのを見た3歳児のMちゃんに、「ねえ、園長先生、なんで先生はずっと抱っこしてるの?」と聞かれました。「なんかAくんが機嫌が悪いみたいね。」「ふ~ん。」


 0歳児で入園してきたMちゃんは、入園してから半年以上ずっと泣いていて、いつ見てもY先生が抱っこしていました。それでも安心できないようで、しがみつくように抱っこされているMちゃんを見て対応に悩みました。職員勉強会で、なんでだろう?どうすればいいのだろう?と話し合ったこともありました。このブログにも書いたことがあると思います。


 そんなMちゃんも、りんご1組(3歳児)になり、もちろん、抱っこされることもなく、仲良しの友達と一緒に楽しく遊び、時々けんかもしますが、自分の思いもしっかり主張することができます。

 

 2歳児の子が抱っこされているのを見て、「なんでずっと抱っこしているの?」と聞いてきたMちゃんに、0歳児の時のMちゃんが重なり、「Mちゃんも赤ちゃんの頃ずっと泣いていたから、Y先生がず~っと抱っこしていたんだよ。なんであんなに抱っこされてたの?」と少し茶化すような(ごめんなさい)気持ちで尋ねると、私の目をじっと見て「先生が大好きだから。」と答えてくれました。


 思いがけない答えに少しびっくりしました。そしてとても嬉しくなりました。先生が大好きだから・・・。こんな言葉を言われると、疲れや大変さが吹き飛んでしまいます(大好きと言われたのは私ではないのですが)。


 抱っこはすべてを解決するのではないかと思っています。子どもは抱っこされると守られていると感じ、安心するのでしょう。大人は、少し大きくなると、もう抱っこはいいんじゃない?泣く子を抱っこしてなかなか泣き止んでくれないと、抱っこしても意味がない(?)と思ってしまうこともありますが、子どもが望む限り、抱っこをしてあげてほしいと思います。抱っこは全てを解決します。いつまでも抱っこされているわけではありません。安心したら、必ず自分から降りていき、周りの世界に働きかけるようになります。


 状況が許す限り、抱っこをしてあげてほしい。それは子どもの真の願いだからです。抱っこをしてもらって安心した子はMちゃんのように、抱っこをしてくれた人のことを大好きだと言ってくれるようになります。どんなに時間がかかっても、Mちゃんのように、自分の足で歩いてくれるようになります。

 
 
 

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