愛着障害
- 大瀧智子
- Sep 16, 2019
- 2 min read
先日、ある記事が目に留まりました。発達障害に関する内容です。
最近、発達障がいの子どもが増えているが、その増え方が普通ではない・・・乳幼児期に、一番身近にいる大人と愛着関係が結べなかったために、視線が合いにくい、落ち着かない、注意が散漫、攻撃的であるなどの問題行動を起こしているのではないかという内容でした。
20年以上前は、自閉症の子どもは母親が愛情深く育てなかったために、人への関心が薄いと言われていました。現在では、脳の機能的な障害で、育て方に問題があったわけではないということは明らかになっています。
「愛着」とは、「くっつく」と言う意味で、子どもは信頼できる大人に「くっつく」ことで安心したり、不安を取り除くことができます。寂しい、怖い、不安になった時に、特定の大人にくっつくことで気持ちが落ち着き、安心感を感じ、人への信頼が育ちます。そして安心感を与えてもらえる自分には価値があると思えるようになります。
核家族化が進み、子育ての伝承ができなくなった現代社会において、子どもが「くっつく」ことを良くないことと自立を急がせてはいないでしょうか?
不安な時、悲しい時、子ども自身が自分から離れるまで抱きしめて安心感を感じられるような関わりが大切で、これは乳幼児期でなければできないことです。
一度身に付いた「愛着関係」は一生涯、子どもを支える力の元になります。
誰もが自分の子どもを愛おしいと思っていますが、伝わっていないのは悲しいですね。
子どもの一番の願いは・・・大好きなお母さん(お父さん)にくっつきたい、愛されていると感じたいのです。
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