公衆電話
- 大瀧智子
- Dec 27, 2019
- 2 min read
お昼前、公衆電話から電話がかかって来ました。予想通り、福重東公園に散歩に行ったりんご組(3・4・5歳児)担任のM先生からです。
M先生の後は、次々に子ども達が電話口に出て話してくれたのですが、みんな慣れない公衆電話に戸惑っているようで、緊張した様子の小さな声でした。きっと、みんな公衆電話で電話を掛けたのは初めてだったのでしょう。
先日、りんごの花保育園で一番若い(きっとそうだと思います)Hくんのお母さんが、職場の方から「公衆電話の掛け方わかる?」と聞かれて「掛けたことない」と答えると、非常事態の時に公衆電話を使うことがあるかもしれないからと、掛け方を教えてもらったそうです。
お母さんからその話を聞いた日は、ちょうど避難訓練の日でした。確かに、携帯電話が繋がらないような非常事態に公衆電話が役立ったという話を聞いたことがあります。以前、監禁されていた女の子が公衆電話で助けを求めて助かったことも記憶に新しいですね。
今の子ども達は、生まれた時から携帯電話があるので、公衆電話があっても、役割や掛け方もわからないようです。家に電話がなかった時代から、アイロンほどの大きさがある充電器を備えた携帯電話を使って来た私としては、公衆電話が使えないなんて思ってもみなかった話でした。
Hくんのお母さんは翌日、自宅近くの公衆電話の写真を撮ってプリントして持って来て下さいました。子ども達に公衆電話の役割や掛け方を教えてほしいと思われたそうです。早速、今日M先生が、りんご組(3・4・5歳児)の子ども達を連れて福重東公園に行き、近くにある公衆電話から電話を掛けてくれました。
経験していないことはできませんが、一度経験すると、次からはスムーズに行動できるのが人間のいいところです。公衆電話から電話を掛けてきてくれた子ども達は、「ただいま」と帰って来ると、「公衆電話かけたよ!」と嬉しそうに教えてくれました。
携帯電話はとても便利です。でも、その便利さの裏側に、怖い誘惑やたくさんの罠が仕掛けられています。携帯電話を使わないことはもうできませんが、携帯電話なんて必要なかったんじゃないかと思うこともあります。
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