自分の思いを言葉で伝える子を育てる
- 大瀧智子
- Sep 2, 2020
- 2 min read
先日M先生が、大阪市立生野南小学校が作成した教育プログラム「生きる教育」についての新聞記事を送ってくれました。自分の思いを言葉にし、伝える力を育てていくことを目的にしたこのプログラムのポイントは、国語力の向上と、命や身体の大切さを伝える性教育で、このプログラムを6年間続けた結果、31件の校内暴力が0件になり、学力が向上したそうです。
自分の思いを言葉で伝えることができる子どもを育てることがまず大切だと言われる当時の教頭先生に共感します。
M先生から、「自分の気持ちを伝えるのはやはり大事なことだと、りんごの花保育園の取り組みを後押ししてくれるような記事だったので送ります」という言葉が添えられていました。
りんごの花保育園では、一人一人の子どもの思いを丁寧に聞くことを大切にしています。子どもは、自分の思いを言葉にするまで時間がかかることも多いのですが、ゆっくり聞いていくと、自分の思いを話してくれます(話せるようになります)。
子どもは、それぞれ思いや考えを持っていますが、それをしっかり聴いているでしょうか?時間がないとか、まだ子供だからと言って、先回りしたり、大人の都合がいいように解釈してはいないでしょうか?
自分の思いを言葉で伝える・・・簡単なことですが、どうしてそれができないのでしょう。安心できる場所、安心できる人がいれば、子どもは自分の思いを言葉で伝えようとするはずです。
子どもは未熟な存在です。間違うこともたくさんあります。間違いは修正すればいいのですから、子どもの間違った考えも、否定せずに一旦受け止めてあげてほしいと思います。
否定されると自分や相手への信頼感がなくなり、言葉で伝えようとする気持ちが失われてしまいます。言葉にできないストレスがたまれば、暴力に訴えるしかなくなってしまうでしょう。子どもの言葉に耳を傾けてください。自分の思いを言葉で伝えることができる子どもを育てることができるかどうかは、周りの大人の関わり次第です。
Recent Posts
See All京都大学大学院教授・発達科学者の明和政子先生は、私たちヒトは、他者・社会と強く結びつきながら進化してきた生物であり、他者・社会の中でしか生存することができないと言われています。 コロナウイルス禍で、人との接触を極力避け、特に身体的なコミュニケーションを止められた今、心が傷つ...
昨日の職員勉強会では、コロナ禍で、先生達がストレスを感じていることについて一人ずつ話してもらいました。 ご高齢のおばあちゃんと同居している先生は、感染のリスクを減らすためにあまり関わらないようにしていたら、おばあちゃんに「あんたに嫌われてしまった」と泣かれたそうです。...
久しぶりの職員勉強会でした。7月の勉強会の時に、次回の勉強会では、主体性を尊重した保育活動を行うために、どんな環境を準備し、その中で子ども達が何を学んだかをドキュメーテーション(写真や文字を使った記録)等を通して伝えてほしいとお願いしていたので、楽しみにしていました。...