ことば
- 大瀧智子
- Sep 16, 2020
- 2 min read
お昼過ぎ、3歳児担任のK先生が、困ったような、悲しいような顔をして、「ちょっといいですか?」と事務所に入って来ました。
「Aちゃんが、お友達に、『ブス』、『死んでいいよ』と言ったそうなんです。」『ブス』『死んでいいよ』強烈な言葉に一瞬驚きました。意地悪な言葉を聞いたことはありましたが、これほどキツイ言葉は、りんごの花保育園になって初めてです。それも3歳児が・・・!
子ども同士で交わされた言葉なので、本当かどうかはよくわかりません。後でいろいろ尋ねてみたのですが、記憶が曖昧だったり、時系列で思い出すことが難しいので、真相はよくわかりません。でも、やっぱりこんな言葉を聞くと動揺してしまいます。
少し前、3歳児の孫が、こんなことを話してきたことを思い出しました。「ママには絶対内緒にして。わかった?」「うん、わかったよ。何?」「絶対、絶対ママには言ったらダメだよ。」「うん、わかった、言わないよ。」「あのね、保育園でRくんが、『殺すぞ』って言ったんだよ。」
驚いたものの、孫の保育園で見た優しそうなRくんの顔が浮かんできました。やっぱり黙っていられずに、娘に話すと、「Rくんはお兄ちゃんがいるから、そんな言葉も使うのかもね。」年上のきょうだいがいて、ゲームなどをしていると、こんな怖い言葉を頻繁に聞いてしまうのかもしれません。
孫が、絶対に、娘(母親)に話したらダメだと言ったのは、その言葉は使ってはいけないことがわかっているものの、誰かに話さずにはいられなかったのでしょう。
強烈な言葉に大人は動揺してしまいますが、意味がわからずに使っているのです。友達を傷つける言葉は絶対に使ってほしくないことを伝え、どうしてそんな言葉を使ったのか、その気持ちにも寄り添わなくてはと思います。
それにしても、こんなにかわいい小さな女の子の口から出る言葉は、やっぱり温かい優しい言葉であってほしいと願います。
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