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言葉

 2歳7ヶ月の孫がいるのですが、ボキャブラリー・スパート(語彙の急速な増加)の時期のようで、一人でずっと喋っています。大人同士会話をしていても、その会話の中に入ろうとアンテナを張り、自分が知っている言葉を聞き取ると、何度も詰まりながら、一生懸命話しています。とても微笑ましいのですが、ドキッとさせられることもあります。


 先日の夕方、ある焼き肉さんの前を通った時のことです。 「ここにムシムシがおったねー。ちゃーちゃ(お姉ちゃん)がムシムシ見つけたねー」それを聞いて、そばにいた小学2年生のお姉ちゃんが解説してくれました。


 焼き肉さんに行った時、ゴキ◯◯が出て来て、それをお姉ちゃんが見つけ、お店の人に言って座席を変えてもらったそうです。そんなこともあるんだな、よく覚えていたなと苦笑いしながら、お店の前を通り過ぎようとした時、駐車場で2人の男の人が話しているのを見て、「あの人、あの人!」と大きな声で指を指して何度も連呼・・・。慌てて孫の手を引っ張って通り過ぎました。お姉ちゃん曰く、最初に対応してくれたのがその人だったそうです。


 何日も前の出来事や人の顔を覚えていることに驚きました。小学2年生のお姉ちゃんは、言っていいことと言わない方がいいことの区別がつくので、後でこっそり話してくれたと思いますが、2歳半の孫にはそんな気遣いも忖度もありません。気まずい瞬間でした。


 自由に話せるようになるまで、子どもたちはたくさんの練習をし、葛藤を経験するのでしょう。自分も同じ道を通って来たのに、その時に感じた大変さは少しも覚えていません。聞き耳を立てている子どもたちの前では、正しい言葉と「ふわふわ言葉」を使わなくてはと改めて思いました。

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