七五三
秋晴れの下、2歳児のTちゃんがお母さんと一緒にとってもかわいい着物姿を見せに来てくれました。お母さんも素敵な着物姿・・・いいですね。2歳児のTちゃんが「先生達に見せたい」と言ってくれたそうです。そんな言葉を言ってもらえるなんて、感激です。
七五三は子どもの成長を祝う行事ですが、だんだん簡単に済ませるようになりました。私が初めて勤務した保育園は神社の保育園だったので、七五三は、園の一大行事でした。着物やドレス、袴やスーツを着て登園する子もいて、みんなでそばにある神社にお参りして、お祓いをしてもらい、写真撮影をしました。今では考えられないですね。
昔は、子どもは病気になって亡くなることも多く、7歳まで成長できたことを神様に感謝して七五三行事が行われたようです。たった100年前、合計特殊出生率が4.0を超えていた頃、「なぜたくさん子どもを産むのか?」というアンケートに「大人になるまで生きているかどうかわからないから」と答えた人々がたくさんいました。現在のような安心・安全な社会では考えられないことです。でも、たった100年ほど前の話です。
孫娘が初めての七五三の時、着物を着てスタジオで写真撮影をしました。その後、神社にお参りに行ったのですが、お祓いが終わった途端「もう、こんなの大嫌い!」と神社の中で着物を脱ぎ始め、周りの人が驚いて見ていたことを思い出します。今では懐かしい笑い話です。こんな一コマ一コマの成長を大切にしながら、子ども達は大きくなっていくのですね。
今年の合計出生率は、初めて70万人を割るのではないかと予測されています。少子化に歯止めをかけるのは難しいです。かわいいばかりではない子ども達ですが、周りにいる大人も一緒に泣いたり、笑ったり、怒ったり、毎日がいろいろな色に彩られていきます。希望する人たちが、安心して何人でも子どもを産み育てられる社会になりますように。
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