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無園児

 昨日、以前勤めていた保育園の保護者の方で、(高い志を持って)保育士をされている方から久しぶりにラインがありました。頼もしく成長した卒園児のRくんと妹のSちゃんの動画も送ってくださって、とても嬉しく懐かしく見させていただきました。


 走馬灯のように一緒に過ごした日々を思い出し、あんなに心細そうにしていたのに・・・と思うと、子どもが持っている力の強さと深さを改めて感じました。離れていても、時間が経ってもこうしてその成長を知ることができるなんて、この仕事を続けていてよかったです。


 添付されていたのは1月16日の西日本新聞の『無園児』についての記事でした。「りんごの花保育園の先生が、園長先生に渡してあると思ったのですが、この記事を読んだら園長先生のことが思い浮かんだので」と送ってくださいました。いつもブログを読んでくださっているようでありがたいです。


 今朝、Y先生がその記事を持ってきてくれました。周りにいる先生たちが同じことに関心を持ってくれているので、日々の保育が安定し、充実しているのだと思います。保育園はチームプレーですからね。


 『無園児』という名称には、保育園や幼稚園に通っていない就学前の0歳から5歳児の子で、支援がない(無援)、周囲とのつながりが乏しい(無縁)との意味があるそうです。低所得や多子、外国籍の家庭が多いとの研究もありますが、実態把握ができていないのが現状です。


 子どもと親が24時間一緒に過ごすのは、どちらにもリスクがあります。記事の中には一時的に保育園に預けるようになって、子どもはできることが増え、お母さんは友達とランチに行ったり、仕事を増やすことができるなど大きな良い変化があったと体験されたお母さんの言葉が書かれていました。子どもは親以外、家庭以外の世界で過ごすことで刺激を受け、持っている力がさらに伸びていきます。親は、子どもと離れて自分の時間を持つことで、視野が広がり、生き生きと生活できるようになるのではないでしょうか?


 無園児預かり事業は4月に発足するこども家庭庁の重要政策として全国でモデル事業が始まるそうです。誰でもいつでもどこでも利用できる事業になる日はそう遠くないかもしれません。

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