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人権教育

 先日の人権研修で心に残った話を小学校2年生の孫に話してみました。どんな感想を持つのかな?と思いながら・・・。


 外国の飛行機の中での話です。白人の女性が、「となりの席に黒人がいるなんて!こんなところには座れない!」とキャビンアテンダントを呼びつけて怒鳴ったそうです。「早く他の席を探して!ファーストクラスに行って空いている席を探して来て!黒人の隣に座るなんてとんでもない!」


 すると、キャビンアテンダントはすぐにファーストクラスを見に行き、戻って来ると「私たちの航空会社ではお客様に気持ちよく旅をしていただくことを大事にしているのに、こんな不快な思いをさせて本当に申し訳ありません。ファーストクラスに空いている席がありましたので、すぐに席を移動させていただきます」当然のように立ち上がろうとした白人女性を抑えて、キャビンアテンダントは、黒人の男性に向かって、「ファーストクラスにご案内いたします」と言い、男性の荷物を持ったそうです。一部始終を見ていた周りの乗客から拍手が沸き起こったというエピソードです。


 私が話し終わると、2年生の孫は「ふ~ん、そうなの」という返事。話がわからなかったのかな?と思っていると、そばで聞いていた娘が、「この話はちょっと難しいよね。白人とか黒人とか言われてもわからない?」「うん」「昔ね~、肌が黒い人を黒人と言って、肌が白い人は白人と言ってね、白人は、自分たちは黒人よりも身分が上と言っていた時代があったんだよ」「へぇ~っ」と、孫はその呼名自体に驚いたようでした。


 私は差別と偏見の時代に生まれたので、このエピソードに感動したのですが、娘は人権教育を受けた世代なので、この話を当然のことと受け止め(もともと知っていたそうです)、差別と偏見をなくすのが当然という教育の中で育っている孫には、この話の前提にあることがわからなかったようです。


 教育は大事ですね。悲しいことに、アメリカにはまだ人種差別がありますが、それでもそれはおかしいと思う人が大部分でしょう。きっと少し先にはなくなるはずです。なんの根拠もないのに、自分が人よりも上と思うことは恥ずかしいことです。きっと人権研修なんてしなくてもいい時代になるはずです。

時代は、人間は、確実にいい方に進んでいると信じています。

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