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振り返り

 昨日は、7月の職員勉強会でした。コロナ感染が急増しているので、広い2階のりんご組保育室で、サーキュレーターをガンガン回しながら話し合いました。


 今年のテーマ『考えよう、知ることは楽しい、わかることはおもしろい』で実践記録を取り、各組から発表してもらったのですが、先生たちが子どもの小さな気づきや発見を見逃さず、共感したり、そこから活動や遊びを広げていくことが、子どもの考えようとする力を引き出すことに改めて気づかされました。


 実践記録を取らなければ忘れてしまう子どもの言動を、記録を書くためにもう一度振り返ると、子どもの発見のおもしろさに着目したり、新しい活動へ広がる手立てが見えてきます。例年、気になることや悩んでいることについて記録を取って話し合っていたのですが、悩みや困ったことは日頃から話題になります。質の高い保育を目指すためには、今年度のテーマがピッタリだと思いました。


 りんご組担任のM先生の実践記録が面白くて(すみません)、ちょっと笑ってしまいました。M先生は、プロジェクト保育(一年間テーマを決めて、子ども達が考えたり、子ども同士が話し合いながら活動を進めていく)のキラキラデーについて発表をしてくれました。


 M先生のグループは、『水』をテーマに活動しています。先日は牛乳パックを凍らせて、氷が溶けて水になることに気づいてほしいと思って活動を計画したようです。後日、その日の活動を音声録音して聞き返したそうですが、「私自身の声がいかに耳障りかということに気がついた。いろいろと子どもに気がついてほしい気持ちが先走り、『どうしてそうなったと思う?』とか『どんな感じ?』などを連呼していた。氷で遊んだ日も、そんな私の声がひっきりなしに聞こえてきていた。私のたくさんの声かけがあったからと言って、何か特別に子ども達が感動や発見をしたかというと不明である。」とM先生が振り返っていました。


 ビデオや音声録音をすると、自分の言動を客観的に見ることができます。目の前にいる子どもだけでなく、周りの子ども達の反応にも気づきます。何より、自分の声かけがいかに多すぎるかと言うことに気づく保育士は多いと思います(保育士はついつい声をかけてしまうのです)。自分を客観視するのは辛い作業ですが、保育士としてのスキルが上がるのですから、ぜひやってみなくてはと思いました。


 M先生は、考察の中で、「私が得たいと思っていた結果を得なくても、その経験が子どもの心に残っていれば、いつかその経験が活かされることを心に留め、あせらず見守るというスタンスを身につけたい。」と結んでいました。そうですね。その場で知ることやわかることもあれば、時間が経ってから経験した記憶が呼び覚まされて結びつき、腑に落ちることもあります。その時を楽しみに、子ども達と一緒に考える経験を積み重ねることが大切だと思いました。



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