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お話の世界へ

 今年度最初の『みーちゃんのおはなしかい』でした。未満児クラスの姿を見ることができなかったのですが、お話会の先生方は、「歩き回りながらも、お話を聞いてくれましたよ。かわいかった~。」とおっしゃってくれました。


 入園してまだ10日足らずで、時々思い出したように泣き出す子もいて、ざわざわしたかもしれませんが、『みーちゃんのおはなしかい』が特別に楽しいお話の時間だということは伝わったでしょう。


 りんご組(3・4・5歳児)は、新入園児の子ども達もとてもよく話を聞いていました。

絵本を見ないで、先生の語る言葉だけで聞くお話(ストリーテリング)も楽しむことができました。場面に合わせて、「〇〇が食べられる。」とつぶやいた5歳児のYくんの言葉を聞いた担任のY先生が、「頭の中でイメージを描いて聞いていることが分かって、成長を感じました。」と話していました。


 ストリーテリングは、聞く力、想像する力がなければ楽しめませんね。私達はあまりストリーテリングをすることはないのですが、こんなに聞く力が育っているのですから、もっと機会を持たなくてはと思いました。


 

 今日の絵本は、『どろんこハリー』。初版が1964年なので、66年間読み継がれている名作です。何がそんなに面白いのでしょう?


 「ハリーは、くろいぶちのあるしろいいぬです。なんでもすきだけど、おふろにはいることだけは、だいきらいでした。」のフレーズが始まった途端、子ども達は前のめりになり、お話の世界に引き込まれてしまいました。時代を感じさせない、いつ見ても新鮮なおもしろさを感じさせてくれる絵本です。私は私の娘に、娘もその娘に読み聞かせています。


 『みーちゃんのおはなしかい』は、お話の世界に連れて行ってくれる特別な時間です。特別な時間は、お話のローソクに火を灯すところから始まり、火を消すことで終わります。火を消す時に一つだけお願いをすると願いが叶うといわれています。今日も4月の誕生児の4歳児Yちゃんが火を吹き消してくれました。


 大役を終えたYちゃんに、「ローソクの火を消したとき、どんな気持ちだった?」と聞くと、「しあわせ」と答えてくれました。思いがけない言葉に一瞬戸惑いましたが、なんてぴったりな表現なんだろうと思いました。さすが、りんご2組で1番に5歳になったYちゃんです。私も幸せのおすそ分けをもらった気持ちになりました。

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