それぞれの良さ

　みーちゃんのお話会でした。久しぶりのお話会レジェンドのT先生のストリーテリングに、すっかり引き込まれてしまいました。お話の世界に入ることができたのは、子ども達みんなが静かにお話を聴いていたからです。T先生はご高齢なので、そんなに大きな声ではありません。とっても静かで穏やかな口調で語られます。「最近は全然声が出なくて、自分の声じゃないみたい」と話されていましたが、声の温かさ、穏やかさ、深みは誰にも真似することはできないと思います。

　「子ども達に絵本を読み聞かせするのは難しいです」と話をすると「『感情を入れ過ぎると、子どもはしらけちゃうわよ』と私もよくT先生に注意されるんですよ」とK先生が笑いながら話されていました。りんごの花保育園の子ども達の中にはサポート保育を受けているお子さんや外国人のお子さんがいるので、通常よりもゆっくり絵本を読むよう心掛けてくださっているそうです。私ももっとゆっくり絵本を読み聞かせようと思います。

　先月までみんなの中で話を聞けなかったQくんが、今日は初めから最後まで話を聞くことができました。お話会の先生方も、お話会が終わった後、パネルシアターや手袋人形を友達に譲っているQくんの姿を見て、その成長をとても喜んでくださいました。

　体育教室、英語教室、音楽教室の先生も、子ども達の成長に気づいたときはしっかり褒めてくれます。たくさんの方に温かく見守られて、子ども達はその子らしく成長するのでしょう。子どもも大人も一つの方向から見ていては見えないことがたくさんあります。それぞれの良さを引き出せるのは、いつもそばにいる人ではないこともあるのかもしれませんね。人間は思い込みが強いので・・・。たくさんの人と出逢う中で、子ども達が自分の良さに気づいて、自信を持って成長してほしいと思います。