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ドングリ染め

いよいよ海賊から贈られたハンカチを染める日がやって来ました。「絵具やクレヨンを使って染めてはいけない」と海賊に言われたので、ドングリとキバナコスモスを使って染めることにしました。大きな鍋にドングリとキバナコスモスを入れて沸騰させると、不思議なにおいが漂ってきました。M先生が、「これ、何のにおいかな?」と子どもたちに問いかけると、「チョコレート」という答え。そんなに甘い匂いではなかったのですが、子ども達のワクワクする気持ちがそう感じさせたのかもしれません。


 煮立っている時は、ドングリもキバナコスモスもどちらも濃い茶色に見えたのです

が、ハンカチを入れると、ドングリは濃い茶色に、キバナコスモスはきれいな黄色になりました。自然が作り出す色は奥が深いですね。味があります。


 白いハンカチは、子ども達がペットボトルの蓋を入れて輪ゴムで巻いたり、輪ゴムだけでぐるぐる巻きました。巻かれた部分は染まらないので、一人一人違う模様ができました。固い輪ゴムをほどいて、そっと広げると渦巻や線の模様ができていて、予想外の模様に「うわ~っ」という声が上がっていました。


 軽く絞って洗濯物干しに挟んで乾かし、明日は子ども達と一緒にアイロンをかけるそうです。自分で作ったハンカチは特別でしょうね。ハンカチを見るたびに海賊からのプレゼントだと思い出してワクワクするでしょう。


 作業が終わった後、M先生が「うまくいってよかった~!1週間前から失敗したらどうしようって心配していたんですよ。大人でも初めてのことはこんなにドキドキするから、子どもはなおさらですよね。」と話していました。子どもは日々初めてのことがたくさんあって、ドキドキ心を動かしているのでしょうね。子どもみたいに、ドキドキしてうまくいった喜びを感じれるのはこの仕事の醍醐味だと思います。


 

ドングリやキバナコスモスで染めたハンカチは何とも言えない優しい色合いでした。人工的なものは、自然には叶わないですね。そこに命があるからでしょうか?

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