主体性尊重の教育
昨日、M先生から送られてきた中学校の新聞記事を見て考えさせられました。東京都千代田区立麹町中学校のダンス部の話です。麹町中学校では、毎年5月の体育祭と10月の文化祭でヒップホップダンスを披露してきたのですが、学校側が今年からヒップホップダンスの発表をすることを中止したそうです。
麴町中学校は、2014年工藤勇一校長が子どもの自主性を尊重する教育改革を行い、制服の見直しや全員担任制、定期試験の廃止などで話題となりましたが、2023年に校長が変わると、工藤校長が手掛けた改革を見直す動きが相次ぎ、制服が採用されたり、全員担任制がチーム担任制に変わったりしたそうです。
せっかくの改革も、トップが変わればあっという間に旧態依然になってしまうのですね。保守的な考え方をする人たちの意見に押されたのかもしれません。改革をすると、反発してマイナス面にばかり目を向ける人もいるでしょう。そんな大人の都合で一番傷つくのは子ども達です。
折りしも今日の午後、卒園児の保護者の方から小学校について話を聞き、またいろいろ考えさせられました。小学校には子ども達への言葉かけが適切ではない先生もいらっしゃるようです。大人が(それも先生が)不適切な言葉を使えば、子どもたちの言葉が不適切になるのは当然ですね。いつも子ども達から見られているという意識が足りないのではないでしょうか?
りんごの花保育園では、子どもたちの主体性を尊重した保育をしています。それは保育所保育指針が求めていることですが、全ての園が主体性を尊重した保育を行っているわけではないようです。子ども達は、私たちが経験したことがない社会を生きていきます。自分で考えて判断して行動することができれば、どんな社会でも力強く生き抜いていくことができると思います。その力をつけるのが、私たちの役割です。保育園で育てた力をどうやって次に繋いでいけばいいのかわかりません。繋ぐための方法が見つからないのです。子ども達に未来に向けた力を育てていくための何かが圧倒的に欠けているのがもどかしいです。
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