保幼小連携・接続
- 智子 大瀧
- Feb 12, 2022
- 2 min read
2月になり、年長組の子どもたちが就学する小学校との連絡会が始まっています。以前のブログでも書いたように、コロナウイルスの感染が急増しているので、ほとんど電話でのやり取りになっています。顔が見えない相手、初対面の相手にどれだけ伝えたいことが伝わるか、期待はできません。福岡市の小学校は、多数の保育園・幼稚園から入学する子どもたちの情報を集めるだけで精一杯なのではないでしょうか。
保育園・幼稚園は、就学する子どもたちのこれまでの成長と支援の仕方を記入した『保育要録』を小学校に提出するよう求められています。保育園は、長い子どもであれば、6年間の成育歴を振り返ってわかりやすく記入しなくてはいけません。就学して子どもたちが困らないように、年長組担任の先生は頭を悩ませながら『保育要録』を記入します。
〇〇ができない、〇〇が苦手・・・ではなく、〇〇ができるようになった、〇〇すると、意欲的に取り組めるというように、子どもたちを肯定的な視点で捉え、具体的な支援の方法も書くことを心がけています。
それなのに・・・小学校ではあまり『保育要録』が活用されていないという声もよく聞きます。先入観を持たないために「読まない」と公言される先生もいらっしゃいました。忙しい時期だとは思いますが、まずは保育園・幼稚園の先生たちが願いを込めて書いた『保育要録』を読んでほしいと思います。
前もって何があるか伝えていると安心して取り組める、あまり自分から話さないが、1対1で話すと自分の気持ちを言葉にすることができるなど、私たちがこれまで子どもたちと一緒に過ごす中で見つけた方法を取り入れてもらうと、行動や生活がスムーズにできることがたくさんあります。
小学校に行くと、集団の中の一人として捉えられ、集団として行動することを求められることが増えていきます。それは今の日本の教育制度の中で仕方ないのかもしれませんが、幼児教育で一人一人の子どもを大切にしてきたからこそついた力を小学校でも活かしてほしいと願います。
小学校と保育園・幼稚園は対立関係にあるわけでありません。互いの制度や教育内容を理解して、子どもたちのために情報交換や研修などを行い、共に力を合わせていければと思っています。
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