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平等・公正・正義

 児童発達支援事業所開所まで2週間となりました。毎日たくさんのお問い合わせや見学希望のお電話がかかってきます。近くに児童発達支援事業所ができることを待ち望んであった方がたくさんいらっしゃることを実感しています。


 事業所は改装中なのですが、今月末から少しずつ見学の方を受け入れることができそうです。いろいろ準備しなくてはいけない備品や書類があるので、慌ただしく時間が過ぎていきますが、子ども達や保護者の方に安心してもらえるような施設にしたいと思っています。


 同時に保育園も運動会前で忙しくなって来ました。毎年5歳児はリレーをするか、かけっこをするか、子どもたちと話し合って決めているのですが、今年は子どもたちの意見が割れているそうです。リレーではチームワークが必要とされます。5歳児としてはリレーに取り組んでほしいと思いますが、勝負にこだわる子ども達が多いので、負けても勝っても、一波乱ありそうです。そこから抜け出して、友達と力を合わせたからこそ味わえる達成感を感じてほしいのですが・・・。


 先日の研修会で、運動会についても考えさせられました。多様性を考える際のイラスト「平等・公正・正義」をご存じでしょうか?身長差がある3人の人物が塀の後ろでサッカーの試合を見ています。塀があって見えない人もいるのですが、みんな同じ高さの踏み台を置けば、「平等」になります。でもそれでは一番小さい人は塀が邪魔して見ることができません。「公正」という視点から考えれば、一番背が高い人には踏み台は必要なく、2番目の人には踏み台を1つ、一番低い人には踏み台を2つ置けば、試合を見ることができます。


 では、「正義」とはなんでしょう?塀を取り払って、踏み台がなくてもみんなが同じように見えるような環境をつくることと聞いて納得しました。私たちの周りには目には見えないいくつもの塀があって、生きにくさを感じている人がたくさんいるのだと思います。塀を感じない人は、塀に阻まれている人に思いを馳せることもなく、日常を過ごしているのでしょう。


 多様な子ども達がいる保育園で運動会をする時、一人一人の違い(個人差)にどのような対応をすればいいのか考えさせられました。「平等」でも「公正」でもなく、「正義」を求めるなら、運動会そのものの在り方を考えなくてはいけなくなります。どの子も充実感を感じられるような運動会にしたいと思っていますが、理想と現実の間で頭を抱えています。

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