愛されていると実感できること
- 智子 大瀧
- Jul 17, 2022
- 2 min read
昨日の続きですが、乳幼児期に信頼できる(したい)大人と愛着関係を築くことができないまま成長すると、思春期に大きな問題行動として表れることがあります。
令和2年度、児童虐待の相談件数が20万件を超えてしまいました。児童虐待の根は深く、虐待を受けている子の現在の問題であると同時に思春期、親になった時の問題とも直結しています。心のトラウマは、そう簡単に乗り越えることはできません。幼い頃に受けた傷を癒すには相当な時間がかかります。
以前勤めていた園で、荒れる子、キレる子に関わっている時に、お母さん(お父さん)は、どうしてもっと子どもが満足するように、わかりやすく愛情表現をしてくれないのだろうと何度も思いました。
「大好きだよ。」と抱きしめるとか、お迎えに来た時に「楽しかった?」と聞くとか、そんなことをしてほしいと思いましたが、それはとても難しいことのようでした。お母さん(お父さん)自身、自分の親からそんな言葉をかけられたことがないからです。人は、自分がされたこと、見てきたことを真似することはできますが、されたことがないことをするのはとても抵抗感があるようです。
虐待の世代間連鎖を断ち切るには、今のお母さんたちへの支援が必要です。生活が安定すれば、ストレスの軽減にも繋がるでしょう。就業時間が短くなれば、もっと時間にゆとりを持てるでしょう。世界は回り回って全ての人がなんらかの影響を受けます。他人事ではなく、社会や行政、企業はもちろん、保育園の子育て支援も大きな役割を果たすことができると思います。
1日15分のスキンシップをすると、子どもの気持ちは安定すると、昨日ブログに書いた堀井さんが仰っていました。15分のスキンシップが難しければ、子どもの話を目を見て聞くだけでも、愛情が伝わります。今の課題を積み残せば、次の課題を解決するには、何倍もの時間と労力がかかります。難しい、できないと思ったら、どうぞ声を上げてください。助けてと言う勇気を持ってほしいと願います。
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