揺れる気持ち
生活発表会が終わったので、来週末まで今のクラスで過ごし、年間目標を振り返ったり、課題を明確にして、次の先生にバトンタッチする準備(進級)が始まります。子どもたちは、次のクラスを想像しながら、大きくなった自分をいろんな形で主張しています。子ども達はみんな大きくなりたい、次のクラスに行きたいという思いを持っています。
この間、面白い話がありました。毎朝、体操の放送をするために、子どもたちが事務室に何人か入ってくるのですが、最初のルールでは4・5歳児だけ放送をすることになっていました。でも、4・5歳児の子どもたちが放送するのをじっと見ていた3歳児の子どもたちは、ウズウズ…自分たちも放送をしたくてたまりません。
それで、だんだん4・5歳児に交じって3歳児が事務室に入ってくるようになりました。最初はルールの手前、「名前だけ言ってもいいよね?」と4・5歳児に提案して、自分の名前だけを言っていたのですが、それだけでは物足りず、4・5歳児の真似をして日付や体操の曲名を放送するようになりました。4・5歳児は、最初の頃は「名前だけなのに」と言っていたのですが、黙認するようになってきました。黙認してしまうほど、3歳児がはっきりと上手に放送するからだと思います。
5歳児は放送に飽きたのか、満足したのか来なくなったので、最近は4歳児が中心になって放送をしていました。
先日、事務室に一番に入ってきたのは3歳児のFちゃんとMちゃんです。後から入ってきた4歳児に、「Fちゃん、Mちゃん、最後までお片付けしたの?」「まだおもちゃ残ってたよ」「全部片づけてから放送するんだよ」と口々に言われて、「だって、Fちゃんまだ1組さん(3歳児)だから、よくわからないんだよ」とFちゃんが返した言葉に思わず笑ってしまいました。お姉さんになりたい気持ちと、まだ4・5歳児のようにうまくできないから仕方ないでしょ!と訴える言葉が進級前の今の気持ちをよく表していると思いました。
2月20日(月)から進級が始まります。今は、一つ上のクラスは憧れですが、実際に進級すると、想像と違ったり、がんばらなくてはいけないことに気づいて、前のクラスに戻りたいという気持ちも出てくるでしょう。そんな子どもたちの揺れる気持ちに寄り添いながら、次のステップを一緒に上がっていきたいと思います。
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