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自己肯定感

 日本の子どもの自己肯定感が低いのは周知の事実になっていますが、能力があっても、自信がないとそれを発揮することはできないので、どうにかならないかなと思います。日本人の美徳として謙虚さが挙げられますが、これも自信のなさにつながっているのかもしれません。出る杭は打たれるという言葉に象徴されるように、目立つと叩かれそうな気がして、できることをできる、やりたいことをやりたいと言うのを躊躇してしまう風潮があるようです。


 小学校の低学年の時は、手を挙げて発表していたのに、だんだん先生から当てられないと答えなくなっていきます。みんなが進んで発表すれば、もっと授業は活発になり、おもしろいものになりそうなのにもったいないですね。


 保育園の子ども達は、わからなくても、「ハイ!、ハイ!ハイ!!」と友達と競争して手を挙げます。当たってから考えている子ども達を見ると微笑ましく思えます。みんなの前で手を挙げる・・そのこと自体に意味がありますよね。


 日本では、10歳をピークに自己肯定感が下がっていきます。10歳は思春期の入口で、人から見られている自分を強く意識し始め、周りの評価に敏感になります。仲間意識が強くなるので、友達の存在も自己肯定感に影響を与えるのでしょう。


 心配されているほど、日本の学力は低くありません。学力が落ちていると殊更に言って子ども達を追い詰めるのはやめてほしいと思います。No.1ではありませんが、他国にひけを取らない学力はあるので、高い自己肯定感を持てるようになると、この国はもっとよくなるはずです。


 そのために、乳幼児期に大切なこと、できることはなんでしょう?一人一人の子ども達が持っているいいところに目を向け、認め、自分を好きになることだと思います。子ども達が興味を持てるような環境を準備して、思う存分試したり、追及したり、考えたり、悩んだりする経験ができるようにすることだと思います。やらされることではなく、子ども自らがやりたいと思うことをできるようにすることです。それが乳幼児期に関わる私たちの役割だと思っています。

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