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行動には意味がある

 2日前のことです。廊下から「そうかぁ。この音が嫌なんだね。じゃあ、このハンガーにかけなくて、ジャンバーはここにおいておけばいいよ」という先生の声が聞こえて来ました。後で話を聞くと、5歳児のQくんは、ハンガーを金属製のポールに掛ける時のキュッという音が苦手なようで、その音を聞くと身震いをしていたそうです。


 これまでもきっと嫌な思いをしていたと思いますが、言葉で表現することができなくて、我慢したり、イライラして暴言になったり、モノを投げたりの行動になっていたのかもしれません。やっとQ君の辛いことの一つがわかったのです。


 人の感覚はそれぞれです。音が苦手なお子さんもいて、時々耳を塞ぐ仕草を見かけることもあります。大抵の子は、集団の中でいろいろな音がするのを受け入れることができますが、聴覚の敏感さを抱えているお子さんは、それを言葉で表現できずに、我慢したり、別の行動に置き換えてしまうことが起きてしまいます。


 行動には必ず意味があるのですが、表面に表れた行動だけに目を奪われていると、その子の本当の気持ちがわからないことがあります。特に大人が問題だと思っている行動には、子どものSOSが隠れています。嫌だ、寂しい、悲しい、辛いなどの負の感情は問題行動となって表れます。大人にはそれを察する力が求められていると思います。


 Qくんが、困っていることがまたひとつわかってよかったと思いました。それを表現してくれてよかったと思いました。もうすぐ卒園ですが、Qくんの困っていること、辛いこと、苦手なことをしっかり把握して、小学校に伝えていきたいと思います。

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